④就業履歴直接入力(就業履歴入力代行/技能者本人による直接入力)

就業履歴の直接入力/登録と承認

技能者が就業履歴を蓄積するため、元請事業者が各現場に「建レコ」など、技能者の持つ建設キャリアアップを読み取るための ICカードリーダーを設置します。
「建レコ」とは、建設キャリアアップシステムの就業履歴を登録するためのアプリケーションです。
建レコ利用して就業履歴の登録を行うには、ICカードリーダーのほか、インターネット接続環境、建レコをインストールした機器が必要です。
就業履歴には、いつ(就業日)、だれが(技能者・職種)、どこで(現場)に加えて、より詳細に就業内容(立場・作業内容など)の情報を持たせることができます。
この場合、所属事業者は、技能者の就業内容(立場・作業内容など)を入力した作業員名簿を、就業する現場の施工体制に登録する必要があります。
また、作業員名簿登録は他の事業者による代行申請が可能です。
現場登録前にその現場で技能者が就業した場合は、技能者あるいは技能者の所属する事業者が建設キャリアアップシステムに就業履歴を直接入力できます。

就業履歴登録には、3つの基本フローがあります。
①技能者本人による建設キャリアアップカードを用いた就業履歴登録
 現場での建レコと建設キャリアアップカード使用による日々の登録します。
②技能者本人による就業履歴の建設キャリアアップシステムへの直接入力
 技能者が現場に建設キャリアアップカードを忘れた場合、および読み取りを忘れた場合、技能者が就業時の職種・立場 ・ 作業内容などを当日以降変更する場合など、 技能者本人による建設キャリアアップシステムへの直接入力することができます。
 直接入力は当日以降入力可能で、月末などにまとめて登録することができます。直接入力された就業履歴は、元請事業者による承認により正式な就業履歴として蓄積されます。直接入力は、就業日から数えて翌月末までが入力および承認の期間となります。
③技能者が所属する事業者による就業履歴の建設キャリアアップシステムへの直接入力
 就業履歴登録は、技能者が所属する事業者により建設キャリアアップシステムへ直接入力することができます。
 期間の扱いなどは、技能者本人が直接入力する方法と同じです。

現場の運用の勘所現場の運用の勘所
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Questions and Answers

現場が終了したが、完了の登録など必要な手続きはありますか?

建設キャリアアップシステムにおいては、現場終了に伴って必要となる操作や手続きはありません。
ただし、就業履歴蓄積期間「終了日」については、現場・契約情報の作成時、「就業履歴蓄積期間」に設定した「終了日」以降は、直接入力も含めて就業履歴の登録ができなくなります。
そのため、就業履歴蓄積期間の「終了日」を「竣工日と同じ」にしてしまうと、竣工翌日から、直接入力での就業履歴の蓄積もできなくなってしまいます。現場契約情報の「終了日」は、竣工日から余裕を持たせた設定にしてください。

自社の加工場において、現場で使用する鉄筋や型枠を加工する技能者の就業履歴は蓄積できますか?

自社の加工場等も、現場としてシステムへ登録することができます。
この場合、システムに登録された他の現場と同様に、就業履歴を蓄積することが可能です。
ただし、他の通常の現場と同様に、現場・契約情報を登録した事業者は、現場利用料の支払いを行うことになります。

災害復旧工事でも登録できますか?

災害復旧工事も、通常の工事と同じように登録することができます。
通常の工事は、技能者が現場に入場する前までに、元請事業者が現場登録を行い、技能者はICカードリーダー等を設置し、就業履歴を蓄積します。
しかし、災害復旧工事の場合は、工事契約が未締結である場合や施工範囲が特定できない場合、現場事務所が設置できない場合、ICカードリーダーの設置が現実的ではない場合など、通常の工事の現場状況とは違う場合も想定されます。
このような災害復旧工事では、「災害復旧工事をCCUSに登録する際の手順」の事後登録の方法により、就業履歴蓄積を行うことが可能です。
ただし、就業履歴の事後登録・修正が可能な期間は、当月及び前月(最大2か月)のため、前々月以前の就業履歴を登録することはできません。
そのため、元請事業者は、この事後登録・修正が可能な期間に現場登録を行い、就業履歴の蓄積を行います。

建設キャリアアップシステムで現場入場者の入退場管理は可能ですか?

建設キャリアアップシステムは、技能者の就業履歴を業界横断の共通ルールで蓄積し、その蓄積された就業履歴等から処遇を改善していくことが主な目的であり、入退場を管理する機能はありません。
ただし、認定された民間システムと連携し、技能者が建設キャリアアップカードを入退場時にICカードリーダにタッチすることにより、就業履歴データの蓄積とともに、入退場を管理できる機能を備えたシステムがあれば、管理は可能となります。
この場合、カード情報の読取り状況により、入退場時間と勤務時間が一致しないこともあるため、注意は必要です。

主任技術者・監理技術者はどのように登録したらよいですか?

主任技術者・監理技術者は、建設業法が定めた要件を満たす現場に設置を求められ、現場ごとに任命されるため、個人の技能者情報内に登録することはありません。施工体制構築後、作業員名簿作成の際に、主任技術者・監理技術者として選択する項目があります。

蓄積した就業履歴は削除できますか?

恣意的に就業履歴が変更されることを防ぐため、蓄積した就業履歴は、削除できない運用となっています。
技能者の就業履歴は、現場でICカードリーダーにタッチした時点で、1カウントされます。その履歴は、現時点では、本人も含め所属事業者や元請事業者も削除できない仕様となっています。(就業履歴の削除を含めた修正の在り方を検討する必要性が、CCUSホームページに記載されています。)

建設キャリアアップカードを忘れた技能者の就業履歴は蓄積できますか?

就業履歴を登録するためには、元請事業者が各現場にカードリーダーを設置します。
技能者は、現場に入場する際に、建設キャリアアップカードをカードリーダーで読み取らせることで就業履歴は蓄積します。
一方で、技能者がカードを忘れた場合でも、後から技能者または所属事業者(雇用している事業者)が、システムにログインして、入力画面から直接に就業時間等のデータ入力をすることで、就業履歴の蓄積が可能です。
この方法を、建設キャリアアップシステムへの就業履歴の「直接入力」といいます。
システムに直接入力された就業履歴は、信頼性を確保するために、現場の元請事業者や所属事業者・上位事業者による「確認」と「承認」を行う必要があります。
なお、現在は元請事業者が「承認」すると、所属事業者・上位事業者はシステム上で当該履歴は非アクティブとなり、「確認」の操作はできない仕様です。
そのため、所属事業者・上位事業者が直接入力された就業履歴を「確認」とするためには、元請事業者の「承認」前に行うことになります。

就業履歴

ICカードリーダーにタッチをして現場に入場したが、始業前に現場を移動することになったので就業履歴(入退場時間)を削除したいが?

現在のところ、建レコで蓄積した就業履歴(入退場時間)については削除できない運用となっています。
技能者の就業履歴は、現場でICカードリーダーに「タッチした時点」で1カウントされます。
恣意的に就業履歴が変更されることを防ぐための措置として、その履歴は本人も含め、所属事業者や元請事業者も、削除できない仕様となっています。
しかし、早朝、ICカードリーダーにタッチをして現場に入場したが、始業前に急遽現場を移動する事例などもあることから、就業履歴の削除を含めた修正について検討する予定があるようです。
なお、退場時のタッチ忘れなどの場合には、就業履歴の作業内容やメモ欄に記載は可能ですので、そちらに追記する形で対応します。
また、同じ日に複数現場の就業履歴の蓄積は可能です。

就業履歴メモ

就業履歴登録アプリケーション「建レコ」とはなんですか?

「建レコ」とは、建設キャリアアップシステムの就業履歴を登録する「就業履歴データ登録標準API連携認定システム」の中の一つで、(一財)建設業振興基金が無料で提供しており、以下の機能を有します。
・現場情報の参照(一部)
・現場に従事する技能者の就業履歴の登録

そして、「建レコ」アプリケーションを利用して就業履歴の登録を行うには、以下の機器・環境が原則として必要となります。
・インターネット接続環境
・建レコをインストールした機器(パソコン(Windows)、iPad、iPhone)
・技能者の持つ建設キャリアアップカードを読み取るための ICカードリーダー

ただし、現場の状況などにより、インターネットに接続できない場合であっても、建レコにログインして、前回の通常ログイン時に取得した情報を利用して就業履歴の登録(オフラインログイン機能)を行うことが可能です。 オフラインログイン機能で登録した就業履歴は、インターネットに接続できる状況になったときに、自動送信又は手動一括送信により、CCUSに送信・登録できます。

オフラインログイン機能を利用することで、現場にインターネット接続環境がない場合でも、例えば朝の出社時にインターネット接続下で建レコに一度通常ログインし、その建レコを現場に持ち込み、オフラインログイン機能で就業履歴を登録した後に、 帰社時にインターネット接続下で自動送信又は手動一括送信を行うことで、CCUSに就業履歴を送信・登録することが可能です。
ただし、オフラインログイン状態では、最新の現場情報及び施工体制登録技能者情報を取得できません。
そのため、現場情報及び施工体制登録技能者情報に変更があった場合は、予めネットワークに接続可能な状態でログインし、最新の現場情報、施工体制登録技能者情報を取得してから実際の現場に向かうことが推奨されています。

就業履歴登録アプリケーション・建レコ

現場に建レコ(ICカードリーダーとカードリーダーを接続するパソコン)を置くスペースがありません。

建レコ(ICカードリーダーとカードリーダーを接続するパソコン)を置くスペースがない現場では、以下のいずれかの方法による就業履歴の蓄積を検討してください。
①就業履歴の直接入力による方法
 ICカードリーダーにカードのタッチをせず、技能者または所属事業者(雇用している事業者)が、システムにログインし就業履歴を蓄積します。
 システムに直接入力された就業履歴は、信頼性を確保するため、現場の元請事業者や所属事業者による確認や承認を行う必要があります。
②代替機器による方法
 ポケッタブルタイプのカードリーダーを使用するほか、カードリーダーをタブレットタイプの端末等(ipad、iPhoneも含む)に接続し、使用・運用する方法があります。
③就業履歴データ登録標準API連携認定システムによる方法
 元請事業者が導入している民間の施工多管理サービスが、建設キャリアアップシステムと就業履歴データ登録標準API連携認定システムによる連携(アプリケーション同士の連携)がされている場合、独自のICカードリーダー等を提供していることがあります。API連携を行うことで、就業履歴を蓄積することができます。
 顔認証カメラやQRコード、電話架電認証による就業履歴など、ICカードリーダー以外の方法を用いて就業履歴を蓄積する機能もあるなど、サービスの内容は、API連携先により異なります。

2023年7月31日“ロギング機能”の導入で、カードリーダーのみで就業履歴を蓄積できるようになります

“ロギング機能”は、カードリーダーに就業履歴を一時蓄積する機能です。
この機能を活用すれば、現場にはカードリーダー(名刺サイズ)さえあればよく、パソコン等は不要となるため、現場での置き場を気にする必要がなくなります。
戸建住宅・リフォーム等の現場、舗装工事など詰所等を設けない現場、複数の小口現場を現場管理者が巡回する現場のほか、大規模工事の現場でも朝礼などの際に技能者がその場でタッチするなど、様々な活用が期待されます。
カードリーダーの就業履歴の蓄積上限である2,000件を超えなければ、それまでの間はパソコン等(「建レコ」をインストールしたもの)につなげる必要はありません。(そのため、山奥の現場など通信回線が届かない場所でも利用できます。)【
なお、本機能の利用には、「ロギング機能対象カードリーダー」が必要ですので、機種(搭載ファームウェア)に注意が必要です。

ロギング機能

本頁項はCCUSホームページFAQを参考に作成しています